鮫島、最後の十五日 マンガの内容

鮫島、最後の十五日 マンガの内容

第1部『バチバチ』、第2部『バチバチBURST』、そして現在、最終章『鮫島、最後の十五日』を連載中の相撲漫画です。

鮫島鯉太郎は暴力事件で角界を追放されたと呼ばれた大関・「悪タレ」火竜の一人息子。火竜の死後、友人夫婦に引き取られるものの地元でも有数の不良となった鯉太郎ですが、相撲のことを憎みつつも毎日庭の木にひたすらぶちかましを行う独自の稽古を日課としていました。

地元で行われた大相撲の巡業の土俵で幕下力士を倒したことをきっかけに、鯉太郎は親方にスカウトされ空流部屋の門を叩きます。

そこで先輩となる力士、そして同世代のライバルたちとぶつかり合うことで鯉太郎は力士としての一歩を踏み出すのです。

現在の連載においては東前頭十四枚目まで昇進し、かつて悪役扱いされたことが嘘のような人気力士の一人となっています。

その理由は決して恵まれているとは言えない体格にもかかわらず常に相手に真正面からぶつかっていくスタイルから来ていますが、その結果けがによる休場も多くなっています。

また端々に慢性外傷脳症を思わせる描写が見られ、関係者からは限界が近いと言われています。これまでの連載で体格の小ささを常に悩み、それでも必死に稽古、食事、休息を繰り返していたことを読んでいた読者としてはつらいものがあります。

特に、同期であり鮫島と同じように小柄な体格ながら突き押しを得意としていた石川(「最後の15日」では飛天翔の四股名)が、慢性外傷性脳症を発症した結果引退を迎えたのは思わず涙ぐんでしまいました。

この作品は鮫島鯉太郎という力士を主人公とした物語ですが、石川のエピソードのように他の力士の人生もしっかりと描かれているのが良い点だと思います。

初期のころの鯉太郎も「自分だけは人とは違うものを背負っているんだ」と考えていましたが、勝利や敗北を経験してそれが間違いであったことに気づきます。

読み返してみると、そのエピソード以降から他の力士たちの描写も細かく描かれるようになっており、作者も意識して「鮫島一人の物語」から「相撲にかかわる力士たちの物語」にシフトしたことがうかがえます。

そんな様々な人物のなかで私が最も注目しているのが同じ部屋の先輩で教育係であった白水です。連載当初はいわゆるコメディーリリーフを行うキャラクターの一人でしかなかったのですが、実は体格に恵まれているのも関わらず伸び悩んでおり、急成長する鯉太郎を常に意識し、一度は番付け抜かされていました。

そんな中でも鯉太郎が初めて敗北した際は叱咤激励をする姿を見せるのが男としてカッコいいです。現在は才能が開花し西小結まで出世しています。

それでもコメディーリリーフぶりは健在でファンとしてはうれしいです。

読んでいてその情熱といじらしさに胸に熱いものが残る作品です。

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